KBGN 1/100模型とズレ

ashのnowhere展示用にKBGNの1/100模型を作っていたところ、屋根を付けずに上から模型を覗きこんだ絵が前に書いた、

この家の一つのテーマに”ずれ”があります。 竹原義二さんの『無有』で紹介されていた「後楽園流店」のズレと間合いによる操作が頭に残っていて、この建物でも重層的なズレによって実際以上の奥行きが生み出せないだろうかと考えながら計画しました。 具体的には、平面的な角度のずれ、いくつかのレベル差によるずれ、構造体としての軸組と実際意識される柱状の要素とのずれ、又はそれらのズレが重なることによる重層的なずれ、のようなことを意識しているのですが・・・(オノケン【太田則宏建築事務所】 » KBGN ズレを重ねることと線を消す(消さない)こと)

というようなことがよく表れている気がしたので写真に撮ってみました。


▲上図は一般的なグリッドプランの例です。木軸在来工法の場合、グリッドにそのまま乗せたようなプランになりがちです。


▲KBGNを計画する際、各要素をグリッドからあえてずらしていくことによって(上図では縦軸のオレンジのラインがなるべく重ならないようにしていくことによって)レイヤー(層)の構成、図では横軸の緑のラインが浮かび上がるように気を使いました。


▲これによっていくつものレイヤー(層)が重なるような見え方となり、空間にある程度の複雑さと奥行きが生まれたように思います。(構造や要素の見せ方にある程度工夫は必要です。)


▲それ以外にも、直角を外した平面的な角度のズレ、床の高さを変えることによる高さ方向のズレ、などを取り入れていますが、上の写真にはそれらがよく表れていると思います。


▲ただ、この模型は結局、屋根・天井をボンドで固定してしまったので、上から内部の全体を覗きこむことはできなくなってしまいましたが・・。

KBGNは平屋だったため構造的にも無理なくこういう操作ができましたが、2階建て以上の場合にどのような可能性があるか、考えてみたいですね。
(この辺はHS-16 外柱の家で試みた部分でもあります。)

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