B103 『YES、YOU CAN Ver.2.0 (2)』

livedoor BOOKS
書誌データ / 書評を書く


本が好き!プロジェクト6冊目。

「元祖・カリスマ美容師」山野愛子の長男であり山野美容専門学校の理事長である著者がアメリカで過ごした波乱万丈の青春時代を振り返りながら若い人へ向けてエールを贈る。

18歳の時に単身アメリカへ渡り、様々な苦労を経て成功を掴むのだが、正直スタートラインから恵まれた環境であったことは間違いない。誰もが同じ時代に同じようなことができたか、というとそうではないだろう。経済的にというよりはむしろ、目標となる人間や肝心なところで先を示してくれる人間が身近にいたという点で。

しかし、同じような環境であれば誰でも同じような結果が得られたかというと、それも否である。
最初は読みながら、「自慢かいっ!」と突っ込みたくなることもしばしばだったけれども、読み進めていくうちにまっすぐな著者の思いに惹きこまれていく。著者のようなまっすぐさがあったからこそ成功できたのだろうし、自慢話のようなことも著者のまっすぐな思いの表れだと思うと違和感はなくなった。

本著のタイトルの元になったのだろうが、単身アメリカへ渡って最初のつらい時期に「YES,I CAN.(俺ならできる)」と自分に言い聞かせたそうだ。未来を切り開けるかどうかは最終的には自分をどこまで信じることができるかで決まると思う。
著者は、いつも「思えば叶う」と言いそれを実際に自分の身で示してきた山野愛子の姿を見てきたからこそ自分を信じ前に向かって突き進むことができたのだろう。そういう意味では、そういう親の元に生まれてきたのはやはり幸運なことだ。

本書で村上龍の「親になったとき、子どもにしてやれる最大の贈り物は、自分が好きなことをやって生活している姿を見せることである」という言葉を引用していたが、僕もそれが将来子どもにとって何にも変えがたい力になると信じている。にも書いたが、自分の親はまさにそういう姿を僕に示してくれた。今度は自分の番である。少し勇気をもらった。

僕はアメリカ的な成功というのを単純には信じることができない。(その裏側も忘れてはならないと思うから。)だけども、本著で書かれたさまざまなアドバイスは著者の実感や信念から出ているもので素直に受け入れられるものであったと思う。そして僕に不足している点もいくつか気付かせてくれた。今、まさに社会に出ようとしている人、そして身の周りに本当に尊敬できる人がいないという人は是非本著を素直な気持ちで読んでみて欲しい。そうすれば、きっと「YES,YOU CAN.」というメッセージが理屈ではなく勇気をもらえるというかたちで届くと思うから。著者は自分が受けた恩・幸運を返すつもりで、若い人の将来と真剣に向き合いながら教育に携わり、学生に対して万全のサポート体制を敷いている。
本著を読みながら、彼の学校から、将来への希望と勇気という何にも変えがたいものを胸に社会へ出はばたいていく若者の姿が思い浮かぶようであった。その姿は「どうせ生きるからには、明るく楽しく美しく生きたいんです。暗い顔をしてしょぼしょぼ生きているより、胸を張って堂々とね。そしてみんなから喜ばれ、感謝され、好意を持って迎えられるとしたら、思っただけで楽しいし、そうあるべきなんです。」という山野愛子そのものである。(少しそういう子どもが羨ましかったりして)山野愛子について書かれたものを読んでみたくなりました。
(ところで、表紙の写真とタイトルのver2.0の意味が分からなかったです)




読書記録カテゴリー内の前後記事


全カテゴリー内の前後記事




コメント:0

コメント フォーム
情報を記憶

関連性の高い記事