HS-28 太鼓橋の家
小さな丘を登る家と同様にアプローチにちょっとした変化を加えてみました。中央のスリットは2階テラスでの様子が垣間見えたり、いろいろな人の動きが交錯する場所になります。
敷地面積178.03㎡(53.85坪)
延床面積104.16㎡(31.50坪)
1
小さな丘を登る家と同様にアプローチにちょっとした変化を加えてみました。中央のスリットは2階テラスでの様子が垣間見えたり、いろいろな人の動きが交錯する場所になります。
家型に囲まれたうちの半分が外。いろいろな高さに設定された床に小さな居場所をたくさんつくり、思い思いに過ごせるように考えています。半分外ですが、その外は空や周辺へと無限にイメージを拡げてくれる可能性を持っています。屋内だけで完結してしまっている住宅をもったいないと思うことがよくあり、半分外でもいいなと思ったのを形にしてみました。
高さを低くおさえた2階部分を前にせり出させることでちょっとした表情をつくっています。なんとなくワンと小さく吠えそうな感じがしますがどうでしょうか。
建築に愛嬌や色気など人をあらわす言葉をあてはめてみるのも、ものと人との関係性を築くきっかけになるかもしれないなと考えています。
2階が屋外テラスで1階と3階が屋内空間、その間を外階段でつなぐ計画。住吉の長屋よろしく、一度外に出て移動するようになっています。そこを棲み家とするために外階段に屋根をかけたりするのもしないのもありなんだと思います。
大きな階段のある家。ロの字型の平面と中心の階段の組合せによってぐるぐると廻りながら回遊できます。回遊性は空間に”行き止まり感”のない伸びやかさと楽しさを加えます。
先日、火・水曜日の有給を使って一案作成しました。
今日は大まかな作業工程を書いてみます。
(工程はかなり個人差があると思います。僕なりの今のやり方ですし、展示用なので実際の工程とは少し異なります。)
まず、メモ書き用のノートに簡単なスケッチを1枚。割と思いつきです。
なんとなく行けそうな感じがしたところでCADで3Dに起こしながら全体を整えます。
大まかな寸法の補助線を引くぐらいで全体を見ながら直接起こしてます。
以前は平面・立面・断面ぐらい大まかに書いてから起こしてましたが、このシリーズは実際に建てるわけではないのでフィーリングとスピード重視で。
模型でスタディするのをCAD上でしてる感じですね。時間がたっぷりあれば模型でスタディしたい気持ちもあります。
1日目の午後をつかってだいたいここまで。
2日目、おこした3Dを陰線消去したり平面で切断したりして模型の型紙になりそうな状態にします。
型紙用なので立面は多めにプリント。
A4にプリントした型紙をパーツごとに分けて、貼ってはがせるスプレー糊で模型材料(スチレンボードや厚紙がメイン)に貼りつけます。
そして、型紙に沿って切りだして組み立てます。細かいパーツは現物の寸法をあたりながら作成。
模型見ながら気が変わって構成を微調整するのでCADそのまんまにはなりません。
あとは木や人の点景を入れて完成。模型のスケールは100分の1です。
12月に模型展のようなものを予定していて28案展示するつもりなのであと4案。
2案はこれぐらいの精度でざっとつくって、最後の2案はそれなりに時間をかけて50分の1でつくりたいなと思っています。
何々の家と名付けるのが面倒になってきました。
最初はネーミングのしやすさそのものに価値がありそうな気がしてたのですが、それに縛られる必要はないですね。
分かりやすさという点を考えて続けていこうかと思いますが、どうしたものでしょうか。
これも安易にL型の家と付けましたが、大切なのはここからで、この構成に対して内部空間がどのような関係性を築け、それに対する住人との関係性・生活がどのように生まれてくるかを詰める必要があります。
プランもある程度は考えてるのですが模型をつくりながらもう少しイメージを膨らませてみよう。
建築が内部から作られるべきか、外部から作られるべきか、という問題があると思います。
以前は順番としては内部から外部が決まり、その後何度もそれらを行き来させることが良いように思っていたのですが、気付けば最近のスタディは内部のざっくりとしたあたりをつけた後、外部に行き、それに対して内部を考えながら行き来するという感じになってきています。
おそらく青木淳の 『原っぱと遊園地』を読んだあたりから、そういう欲求が強まったように思いますが、建築が(エコロジーという意味でなく純粋に)環境であって欲しい、その上で人と建築との関係性のようなものが生まれて欲しいという欲求から外部を先に考えるようになったのだと思います。
そう考えると、考えているのは外部ではなく、内部の方なのかも知れません。外観をあたえるというよりも、内部を生み出す器を先に与えているという感じ。
内部の機能・快適性から外枠を決めていくのが遊園地的だとすると、器を与えてそこに棲み込むというのはやっぱり原っぱ的ですね。
それで行くと、今欲しいのは器を考えるルールと言う事になります。
ルールによって建築が生まれるのか、という問に関しては、ルールによって人間の存在を越えられるんじゃないかという期待を持っている、と今は答えますが、人間の存在を超えないけれど目指すべき建築・もしくは人間の存在によってルールを超える建築というのはありえないのかという問にはまだ言葉を持っていません。
もしかして後者の中に鹿児島における建築を考えるヒントが眠っていそうな気もしますがよくわかりません。
L型の壁・屋根に囲まれた構成。1階はカフェのようなオープンな利用を想定しています。屋上テラスを含めL型の壁に囲まれた中に小さな居場所を点在させる事を考えました。
微妙に曲がった平面が空間に表情と奥行き感を生みます。厨房はリビング・和室・ワークスペースへと視線が通る位置に設けています。
表面積を小さくしてコストをおさえながらシンプルに空間を配置することを考えました。それぞれの場所からの視線や気の流れのようなものを丁寧にイメージしながら設計していくことで落ち着きと伸びやかさをもった空間になると思います。
敷地に対してオーソドックスにはめ込んでみた案。
それなりにまとまりそう。
ただし、敷地に対して伸びやかさがないので、これはこれで模型を作成しながら他の可能性を探ってみる。
屋根はスチレンボードを曲げて作ろうと思ってましたがきれいに行かなかったので、結局直線と曲線の型を当ててスタイロカッターで切り出しました。
空間としてはなかなか楽しげな感じです。
今年はHS22までつくる予定だったのをHS21までとすることに変更。
次はもうちょっとだけ時間をかけたいです。
手前でカテナリーを描く門型の屋根と壁に囲まれた中に、様々な高さの床が配置されています。内側に向け緩やかな曲線を描く屋根が多様な場所をひとまとまりにし、空間に楽しさと落ち着きを与えます。
これであと3案。
なんとか射程距離内かな。
遅れを取り戻すために一気にふたつ作成しました。
HS16は気分的に後回し。
これであと、案を3案+模型4つ。
ちょっと厳しいかな。遊びすぎました。
子供のヴォリュームの角度を少し振って、親のヴォリュームと少し隙間を空けた方が良さそうだったので急遽変更。
この辺のワンステップは重要。
まだあと数ステップあってもいいぐらいだけど時間的にこのあたりで。
木造の屋内スペースと
コールテン鋼板の(半)屋外スペース。
二つの家型のかみあわせ。