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W018 『谷山旧街道をゆく~東谷山編~』


かごしま探検の会のまち並みウォークラリーが谷山であるというので早速行って来ました。
[gmaps:31.526641535630798/130.51695585250854/16/460/300]春日神社[/gmaps]
永田川から南側はいつもの散歩コースですが、今回は永田川の向こう側、谷山旧街道ではなく伊作街道の方。

1JR谷山駅を出発
2~5春日神社
6永田のたのかんさぁ(享保6年)
7上福元耕地整理記念碑とたのかんさぁ(大正11年)
8奥牟田耕地整理記念碑とたのかんさぁ(大正12年)
9~12奥龍権現
13~16波之平刀匠之遺蹟
18伊作街道を歩く
19富迫周次郎翁賢徳碑
20上福元・塩屋耕地整理記念碑兼櫻島爆発記念とたのかんさぁ(大正3年)

このあたりはずっと田んぼだったそうで、たのかんさぁがたくさん。
今は区画整理が進んで田んぼはほとんど残っていません。たのかんさぁを祭る春の”さのぼいど”・秋の”しめど”という祭りも今ではほとんど行われていないようです。
また、刀鍛冶でも有名なところで波之平刀匠といえば全国区です。

ウォークラリーには初めて参加しましたが、地理的・歴史的視点からの案内つきで散歩できるのはとても面白いものですね。
これからも妻や子供をつれてちょくちょく参加したいなと思っています。

それにしても、最近”たのかんさぁ”にご縁が増えた気がします。
加世田の実家に偶然置いてあった本を読んでから、散歩でも時々見かけますし、岩崎美術館では普段入れないところを特別に見せていただきましたし、先日お会いした菊野さんの家は”タノカンの家”ですし、今日もたくさんご縁がありました。

これはタノカン建築をつくれとのお告げでしょうか?(笑
今度は頂いた谷山のマップを見ながら永田川以南もぐるっと散歩してみよう。




W017 『岩崎美術館・工芸館』


□所在地:鹿児島県指宿市
□設計:槇総合計画事務所
□用途:美術館・事務所
□竣工年:1978年/1987年
[gmaps:31.221825447555677/130.65432250499725/17/460/300](comment)[/gmaps]
今日は槇文彦設計の美術館を見に行ってきました。(鹿児島では霧島国際音楽ホール(みやまコンセール)も槇さんの設計ですね。)

内部の撮影は禁止ですが受付で頼み込んで撮影許可をもらいました。
階段を軸にしたシーン展開の中に美術品を配するのは(みたことはないが)スカルパのカステルヴェッキオ美術館を思いおこさせます。

工芸館に展示されているパプアニューギニアの神像はかなりの迫力。

う~ん大好き。これ以上にうったえる力を持ったものってそうはないと思う。すごいなぁ。

工芸館2階突き当たりの窓から魅力的な階段が見えていたのですが鍵がかかっていたので出られません。

窓越しに写真を撮ったりドアをガチャガチャしてるのが防犯カメラに映ってたようで、しばらくすると館長さん(?)がやってきました。
怒られるかと思ったのですが”見たそうにしてたのがカメラに映っていたのでやってきた”と言うことで、鍵を開けその階段から展望台まで登らせて頂きました。

その後も館内を一般の人が入れないところまで案内して下さいました。
(使い勝手についての話が多かったです。勉強になりましたが僕がクレームを受けているようで多少耳が痛いところでした。機能性とデザイン性、どちらも兼ねられればよいのですが・・・)

今は非公開になっている庭にも案内して頂いたのですが、そこで珍しいものを発見。
ついこの間読んだ本でみた「たのかんさぁ(田の神様)」がたくさん並んでいます。

宗教などが基になった石造を”公”の石造だとすれば、これは現場から興った”民間”の石造で、その成り立ちは全国的に見てもとても珍しいものだそうです。(たしか)
それがたくさん並んでいます。田が無くなり行き場を失った”たのかんさぁ”が集められたのでしょうか。

美術館に赤ちゃんを連れて行くのは不安もあったけれど割合良い子にしてくれたので助かりました。
詳しく案内していただけるとは思っていなかったし、最後に思わぬものが見れてなかなか良い日でありました。




B083 『フォークロアは生きている』

下野敏見 (1994/10)
丸山学芸図書


週末加世田の実家に行くとこの本が机の上においてあった。
聞いてみると、この本に取り上げられている仏像の持ち主の本だった。著者から寄贈されたのだろうか。
著者はどこかで聞いた名前だと思ったが、屋久島の民話を書いた方だった。(屋久島の民話のときは高校教師だったようだが、この本では鹿児島大学教授となっている)
ということでちょっと拝借してざっと読んでみた。

「フォークロアは死んだ」などと早トチリする人もあるようですが、どっこい、フォークロアはこの日本に脈々と生きているのです。
それどころか、フォークロア(folk-lore)すなわち民間伝承はこの世に人がいる限りあるのであり、それを研究する日本民族学も日本列島に人が住んでいる限り必要なものだと考えられます。(はじめに)

各地で脈々と生きているのだろうが、僕もそうだけど多くの人はこういうことに触れることがあまりないまま生活しているのではないだろうか。
たまにでも、こういうことに触れたり考えたりすることは自分たちの足元を見つめなおすためにも大切なことだと思う。
そういえば数年前に県民交流センターで地域の祭りを紹介するようなイベントに行って結構感動した覚えがあるけれども今もやっているのだろうか。