既存住宅調査

不動産のお客様からご依頼があり、吹上の既存住宅の調査に行ってきました。

お客さんによると、内部の壁に一か所大きなひび割れがあり、家が傾く等問題がないか心配なので、ホームインスペクションをお願いしたい、とのこと。

宅建業法で位置付けられている「既存住宅状況調査」を行うことも出来ますが、この調査は状況をざっくり確認し、それを客観的な物件情報の一つとすることには意味があっても、それだけでは、具体的にその建物がどういう状況で、どのような対処が必要か、またどのような性能を充たしているか、といった個別の疑問には答えてくれません。

今回は、売主側からの依頼ではなく、買主側の疑問に答えることが目的なので、公的に位置付けられている「既存住宅状況調査」ではなく、建築士の視点からの個別調査というかたちで行うことを提案しました。

問題のひび割れ箇所を見てみると、塗材や左官材ではなく、ビニールクロスの壁が、縦に引き裂かれる形で割れていました。外周部の壁であったことから、外部を確認したところ、外壁や基礎には特に異常は認められません。

次に、不同沈下していないか外壁下部のレベルを確認してみました。

周囲を数カ所測量したところ、数ミリの違いしかなく、測定誤差・施工誤差の範囲でほぼ水平と言って良い状況でした。

ひび割れの原因が不同沈下でないとすれば、この状況で考えられるのは、下地等の木材が乾燥収縮等することで引っ張られたのではないかということ。ひび割れ位置はちょうど950モジュールのグリッド上にあります。

小屋裏に入れば何か分かるかと思い、押し入れ等の天井を探るも点検口はなし。幸いユニットバスに点検口があったので小屋裏に潜って状況を確認してきました。

問題の場所に行くと、ちょうどその位置にある柱が大きく背割れしていました。背割れに沿って壁下地が移動しひび割れが生じたのは間違いなさそうです。

せっかくなので、構造や断熱の状況を一通り見て回り、結果を報告。
・問題のひび割れは柱の背割れによるもので、地盤や構造の問題ではないので心配はいらないこと。
・ただし、筋交いの位置や本数、金物の使用状況などの構造的な状態や断熱の状況は、当時建てられたものによくあることではあるけれども、改善の余地があり、かつ改善は可能であること。
・その状況は、現場の割と丁寧な仕事の感じからして悪意ではなく知識不足によるもので、それほど不安にならなくても大丈夫であろうこと。
などをお伝えしました。

今後の判断材料に使ってもらえればと思います。
住まいと土地のコパン+オノケンではこのような調査も行っています。(費用は内容によります。)


↑今回、やむなく一番下のちびを連れて行ったのですが、後で真似をしていました。
 よく見てるなー




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