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B158 『animated (発想の視点) 』

平田 晃久 (著)
グラフィック社 (2009/02)

だいぶ前から気になっていた本。ようやく読めた。

人は森を拓き、住みかをつくり、畑を耕し、都市をつくり、地球の大部分を覆いつくすにいたった。そして人間活動の際限ない増殖と地球環境の有限性の間にある根本的な矛盾は、今日かつてなく明白になっている。
しかし、建築をつくり都市をつくる人の営みそのものが悪なのだろうか。だとしたら、たとえば都市の夜景の放つあの生命のような輝きは何なのだろうか。僕にはエントロピーの法則に逆らうようにして人々が集まり、様々な交換をくりかえす都市的活動の持つバイタリティーが、本質的悪だとはどうしても思えない。そうした輝きを否定したところには、ある種の静けさがあるかもしれないが、それは生命のない静けさなのではないか。(冒頭より・強調は引用者による。)

冒頭のこの文章を読んで、ふっ、と著者のこれから書かんとすることがなんだかわかった気がした。

自然と人工を切り分ける前の言うなればガイア的な視点。「animated=生命を与えられた」に込められた人間・建築に対する本質的な愛情。
視点をぐっとフィードバックすることによって生まれるイメージ。

それから、手がかりとされる10のキーワード。

内発性
A,A’,A”…
開かれた原理
対角線
360°
ひだ
同時存在の秩序
動物的本能
脱[床本位制]
人工と言う自然

メインテーマとキーワード、そこから導かれるイメージというフォーマットは自分の考えをまとめるのにはすごく参考になりそう。
年内にこういったまとめができればいいけど。
パネル化することを目標にしてみようかな。