大切にしたいいくつかのこと。

|  棲み家という言葉

「棲み家」という言葉に何か魅力のようなものを感じます。
「住宅」や「家」ではなく「棲み家」。
学生の頃からその魅力の正体をずっと探し続けているような気がします。

この言葉には単なる「商品」としての住宅にはない「意志」のようなものを感じます。
そこに棲みつくという意志、そこで生活をしていくという意志。

僕はその意志の中からこそ「生活の豊かさ」や「生きる実感」といったものが生まれてくるように思います。
そしてそれらは人が生きていく上でとても大切なものだと思っています。
設計をしていく上で、その大切なものをどうやったら大切に扱えるか。
どうやったら楽しく扱えるか。
そんなことをずっと考えながらこの仕事を続けています。


単なる間取りではなく空間を扱うこと。

それによって、例え小さくても拡がりのある開放的な空間、気持ちよく流れる豊かな時間を得ることができます。

そのための工夫は日本人が得意としてきたこと。
だけど、それは日本人が忘れてしまっていることでもあります。

私たちは、のびのびと気持ちよく感じられる豊かな空間を目指しています。

あなたも、空間の拡がりを感じてみませんか。


身の周りの素材を見渡してみてください。

それはあなたの気持ちを受け止めてくれる素材ですか。
時間の流れを受け止めてくれる素材ですか。

人間の感覚は自分達が思っている以上に素材のありかたを敏感に感じ取っています。

素材の持つ力を見直し、それをどうやって引き出すかが豊かな空間への第一歩だと思います。


生活の中からリアリティを感じる機会が失われつつあると感じます。

そんな中、リアリティを見つけるには自ら環境に関わっていくという小さな意志が必要です。

受身ではなくで自発的に環境と関わることからリアリティは生まれます。

その関わり合いの余地をほんの少し残しておくことは、建物にとって、とても大切なことだと思います。


ヒトとヒトとの関係性。ヒトとモノとの関係性。ヒトと自然との関係性。・・・・・
ウチとソトとの関係性。建物とマチとの関係性。・・・・・

さまざまな関係性が豊かさを生み出します。
素材のあり方はヒトとモノとの関係性を生み出し、豊かな関係を築くことはリアリティにつながります。

家が父親のようであったり、母親のようであったり、また友達のようであったりと、住まうヒトとの様々な関係を築けることも良い家の条件の一つ。

20世紀は関係性を断つことによって、便利さ・快適さを追い求めてきました。
しかし、これからは関係性をつむぐことで豊かさを生み出していく時代だと思うのです。


ヒトのDNAの中には自然にあるものを”美しい・心地よい”と感じるかけらが埋まっています。

それを私たちは「自然のかけら」と名づけました。
「自然のかけら」が共鳴し、ちりんとなった時に美しさや心地よさを感じるのです。

建築が、そんな「自然のかけら」を響かせる楽器のようなものになれれば良いなと思いますし、そのための術を磨いていきたいと思っています。


空間・素材・リアリティ・関係性・自然のかけら・・・・

それらを取り入れるにはどうしたら良いでしょうか。

それには「生活とは何か」をもう一度ゆっくり考えて見ることが一番だと思います。

忙しくて忘れがちな「生活」を自分なりに見つめなおし、ふたたび生活へ戻ることが豊かさを生み出すのではないでしょうか。

建築がそのための助けになるとすれば、それほど嬉しいことはありません。

私たちとともに新しい生活のカタチを見つけませんか?

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