折図出典:『小松英夫作品集』小松英夫
150×150 不切正方形一枚折り
最初の発表時から折り筋を付けるだけの工程を減らし、心地よく面白さを感じる折りの工程を多く盛り込むために改良しているそう。
リズムよく進む折りの中に推理小説のような(まさに字のごとく)伏線が潜ませてあり、なんだか良く分からず騙されたように猫になっていくのは確かに心地よく楽しかった。
何なんだろう、この魅力は。
完成形の見た目のリアリティだけではなく、折りの工程のリズムを含めた再現性の高さが身体性を伴ったリアリティを感じさせそれが魅力に繋がっているのか。
これって、折り紙の経験があまりない人にも感じられるものなのだろうか。
例えば、ものづくりにおいても、大工仕事なんかしたことがない人にも伝わるような同様のリアリティがあるように思うし、難易度の高い技術であっても伝わりやすい質と伝わりづらい質があるように思う。
おそらく受け手の経験の違いも大きく関係があるのだろうけど。というより、そういう経験の土台のようなものを次の世代から奪わないようにする事にこそ自分達の仕事の意義があるのだと思う。
っと、折り紙は趣味だった・・・。建築の話は置いといて、作り手にそういう意識が全く見えない折り紙には僕は魅力を感じないのですよ。