読書記録

気がついたらなんとなく過ごす日々が多くなっていた。
本棚の本も読み流したままで自分の言葉にする作業を怠っていた。
脳みそも錆付きかけている。
そんな日常から抜け出すために溜まった本を読み返し、そこから自分の言葉を見つける作業を始めよう。
そうして、見つけた言葉の断片を寄せ集めて、もう一度自分の地図を描こう。

ということで続けてきましたが、とりあえず目標の100冊は達成しました。
これからもぼちぼちやっていきます。

B162 『オートポイエーシス論入門 』

山下 和也 (著)
ミネルヴァ書房 (2009/12)

今考えてることと直接的に関係があると思い、オートポイエーシス論をちゃんと理解しようと思い読み始めました。
『使えるオートポイエーシス論』を目指しているだけあって難解なオートポイエーシス論がみごとに整理されています。これで10年前に買って何度も挫折している河本氏の『オートポイエーシス―第三世代システム』がすっと読めそうです。
ただし、整理されていると言っても感覚的なコツをつかまないとなかなか理解が難しいのでオートポイエーシスを掴みたい方は先に 『オートポイエーシスの世界―新しい世界の見方』を読まれることをおすすめします。

ぽこぽこシステム論

ちょうどこの本を読み始めたときにマルヤガーデンズでジェフリー・アイリッシュさんと山崎亮さんの対談があり、どういう見方でイベントに臨むかを考えているときに「ぽこぽこシステム論」というのを思いつきました。

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B161 『今こそアーレントを読み直す』

仲正 昌樹 (著)
講談社 (2009/5/19)

オノケンノート » B002 『住み家殺人事件 建築論ノート』

そこでキーとなるのがハンナ・アレントのいう「私的」「公的」という概念である。
『完全に私的な生活を送るということは、何よりもまず、真に人間的な生活に不可欠な物が「奪われている」deprivedということを意味する。』「人間の条件」ハンナ・アレント1994
『内奥の生活のもっとも大きな力、たとえば、魂の情熱、精神の思想、感覚の喜びのようなものでさえ、それらがいわば公的な現われに適合するように一つの形に転形され、非私人化され非個人化されない限りは、不確かで、影のような類の存在にすぎない。』(同上)
『世界の中に共生するというのは、本質的には、ちょうど、テーブルがその周りに座っている人々の真中に位置しているように、事物の世界がそれを共有している人々の真中にあることを意味する。つまり、世界は、すべての介在者と同じように、人々を結びつけると同時に分離させている。』 (同上)

オノケンノート » B123 『ウェブ人間論』

平野氏が
実は僕たちが公私の別を言うとき、そこで言う「公」というのは、僕たちがどんな人間であるかというのを表現できて、それを受け止め、記録してくれるかつてのような公的領域ではなくて、経済活動と過度の親密さによって個性の表現を排除してしまっている社会的領域に過ぎないのではないか、ということです。そうした時に、「ウェブ」という言葉でアレントが表現したような、人間が自分自身を表現するための場所として、いわば新しい公的領域として出現したのが、実は現代のウェブ社会なんじゃないかということ僕はちょっと感じているんです。(平野氏)
というようにアレントを引用していたが、アレントの言うような”奪われてしまった公的 なもの”をウェブが取り戻す可能性は大いにあるように感じた。

今ままで何度かハンナ・アーレントの名を目にしていて、一冊読んでみたいなーと思っていたのをようやく読みきることができました。

アーレントは「人間性」「活動」「複数性」「公的領域/私的領域」「自由」といった言葉を僕たちが普段使っている意味とはちょっと違う感じに再定義しているのだけども、それが結構新鮮でした。

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B160 『建築家・篠原一男―幾何学的想像力 』

多木 浩二 (著)
青土社 (2007/06)

onokennote: 垂水フェリーにて多木浩二の建築家・篠原一男を読む。実は図書館で借りるのは三度目。なかなかじっくり向き合って読めなかった。今度こそ読み切りたい。 [01/27 12:19[org]]


なかなかまとまった時間がとれずぶつ切りになってしまいましたがようやく読めました。

篠原一男についてはそんなに詳しくないので、彼の作品を語る資格はまだないような気がするのですが、この本を読んでいろいろ考えさせられたのでメモ。
時間をおいてから、もう一度じっくり読みながら考えてみたいと思っているので軽めに書きます。(次に何か考えが進めば別にエントリーします)

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B159 『BE A GOOD NEIGHBOR ぼくの鹿児島案内』

岡本 仁 (著, 編集)
ランドスケーププロダクツ; 1版 (2010/2/5)

昨夜、本著の出版記念パーティーがあったので行ってきました。
この本についてそれ程知っていたわけではないのですが、半分は興味本位、半分は古い友人等に会えると言うことで参加させて頂きました。
本自体はまだざっと目を通しただけなのですが、昨夜のイベントの記録も兼ねて書いてみます。

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B158 『animated (発想の視点) 』

平田 晃久 (著)
グラフィック社 (2009/02)

だいぶ前から気になっていた本。ようやく読めた。

人は森を拓き、住みかをつくり、畑を耕し、都市をつくり、地球の大部分を覆いつくすにいたった。そして人間活動の際限ない増殖と地球環境の有限性の間にある根本的な矛盾は、今日かつてなく明白になっている。
しかし、建築をつくり都市をつくる人の営みそのものが悪なのだろうか。だとしたら、たとえば都市の夜景の放つあの生命のような輝きは何なのだろうか。僕にはエントロピーの法則に逆らうようにして人々が集まり、様々な交換をくりかえす都市的活動の持つバイタリティーが、本質的悪だとはどうしても思えない。そうした輝きを否定したところには、ある種の静けさがあるかもしれないが、それは生命のない静けさなのではないか。(冒頭より・強調は引用者による。)

冒頭のこの文章を読んで、ふっ、と著者のこれから書かんとすることがなんだかわかった気がした。

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